名前だけど、よめるか?「椹野道流」

 この人の本も結構好きで、これまで講談社ノベルスで出たものは読んでいる。
 最新刊は「禅定の弓*1
禅定の弓 鬼籍通覧 (講談社ノベルズ) 隻手の声 鬼籍通覧 (講談社ノベルス) 壷中の天 鬼籍通覧 (講談社ノベルス) 無明の闇 鬼籍通覧 (講談社ノベルス) 
 他にも「隻手の声*2」 「壺中の天*3」 「無明の闇*4」などがある。どれも題名はありがたい言葉のようです。しかも、それらが内容と関連しています。ふつうのミステリィとは少し違った風合いの作品です。
 ちなみに、それぞれの言葉の説明は、ググったものです。WEBのお力を拝借しました。そうそう、で、著者の名前は「ふしのみちる」と読みます。わからんよなぁ。

*1:仏は忍辱(にんにく)の鎧をつけ、精進の兜をかぶり、持戒の馬に乗り、禅定の弓をとり、知恵の矢をもって、外では魔王の軍団をくだき、内では煩悩の賊をほろぼす。ゆえに仏と呼ばれるなり。弘法大師

*2:両手で手を打つ時は音がするが、片手を上げる時は音もしないし、においもしない。しかし、この片手の音を聞かなければならないというのである。白隠慧鶴禅師(1685−1768)が創作した公案

*3:故事:「後漢書−方術伝下・費長房」 後漢の費長房が市の役人をしていたとき、店先に壺を掛けて商売をしていた薬売りの老人が、売り終わると壺の中に入ったのを見て、頼んで自分も入れて貰ったところ、立派な建物があり、美酒、嘉肴(かこう)が並んでいたので、一緒に飲んで出てきた。

*4:仏教用語。悟ることのない、無知迷妄の心を、闇に喩えた言葉。