ノーベル物理学賞決定

南部陽一郎先生

スウェーデン王立科学アカデミーは5日、今年のノーベル物理学賞を、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校のデビッド・グロス教授(63)と、米カリフォルニア工科大のデビッド・ポリツァー教授(55)、米マサチューセッツ工科大のフランク・ウィルチェック教授(53)に贈ると発表した。3氏は、物質を形作る究極の基本粒子「クオーク」がなぜ単独で取り出せないか、というなぞを理論的に解き明かした。賞金は1000万クローナ(約1億5000万円)で、3等分する。授賞式は12月10日、ストックホルムである。

 私も物理学を志し、かなうものならノーベル賞をもらえるような研究をしてみたいと思っていたのだが…。それも過去の話。

記事の後半

今回のノーベル物理学賞の解説資料では、米国在住の南部陽一郎・米シカゴ大名誉教授(83)が高く評価されている。グロス教授らの業績の基礎となった、クオークを結びつける力の理論「量子色力学」のアイデアは、南部さんが60年代中ごろに、いち早く提唱したことが触れられた。
 南部さんは29歳で大阪市立大教授となり、31歳で渡米。「頭脳流出」のはしりといわれた。素粒子の質量の起源にかかわる理論など独創的なアイデアを数多く提唱し、「物理学の予言者」の異名もある。
 解説資料は、20世紀の物理学の発展を振り返り、南部さんをアインシュタイン湯川秀樹朝永振一郎両博士とならぶ研究者として位置づけた。南部さんの理論について「正しかったが、おそらく(登場するのが)早すぎた」と異例の表現で言及した。
 南部さんはクオークが帯びている電荷を「整数」と考えたが、現在の理論では「分数」と考えているとも指摘した。
 大阪大の長島順清(よりきよ)名誉教授(素粒子物理学)は「南部先生には現代物理学を支える有名な理論がたくさんある。今後の受賞に期待したい」と話している。

 うれしいなぁ。南部*1先生の話が出ている。私の出身の市立大学の先生だったんだけど、私が入学したときには出られたあとだった。残念。それでも、そんな偉大な先生がおられた大学と言うことで夢と希望に胸膨らませて大学で勉学に…思い切りいそしんでいれば、ちょっとは何かできたかもしれないが…。
 歴史に「もし」はない。
 写真は南部陽一郎先生。
写真元>http://www.nikkei-bookdirect.com/science/page/magazine/9903/youth.html

 南部先生の本>クォーク 第2版 (ブルーバックス)
 本の紹介…

すべての物質は何か共通の基本的な材料からできているのではないか?この考え方から出発して、物質の究極的構造を求め、それを支配する基本法則を探る素粒子物理学。それがどのように発展し、どこまで来たかをトップ・クォークの発見を踏まえて見渡し、解説する。

 講談社ブルーバックスシリーズです。これは一般にも読めるようなレベルのものなので興味があれば、本屋さんで見てみて。

*1:ちなみに、ガッチャマンに出てくる南部博士ではない。