情報と国家

 ―収集・分析・評価の落とし穴― 江畑謙介著 講談社現代新書1739
 情報関係の新書を2冊連続で読んだ。しばらく小説で、頭がいい加減にゆるんできたから、びしっと気合いを入れるために…。
 前のテレビの嘘を…とは違った内容で、ちょっと堅い、そして政治系の話。
 だが、私でも分かる政治レベルの話なので、さほど難しいわけではない。(政治の話は嫌いだから…)

 イラクへの侵攻についてアメリカの下した判断がいかに出されたか。そして、それを支援したイギリスや他の国々の情報収集はどうだったのか。情報を集めるとは、分析とは、評価とはどういうことか…なかなか面白かった。
 最後の方で出てきたことだが、日本にはきちんと情報を収集し、分析し、評価する部署がないらしい。世界的に見ても決して小さな国ではない日本という国は「情報局」を持たないオマヌな国なのか?アメリカから何でも教えてもらえると思ったら大間違い。また、何でも教えてもらおうと思うことがそもそも間違っている。アメリカはアメリカの国益に沿った考えの流れの中で、必要なら日本に情報の一部を流してくれるに過ぎないのだ。
 JICとかJCIAとか作ってよ。怪しいスパイ活動はお薦めではないが、ITと騒いでいながら、Iの意味が分かっていない連中のしていることだからなぁ。国が生き延びるために、必要なことだと思うけど…。(こういうのも使い方を間違えると大変だけど、持っていないと何かと不便でしょ。いや、世界の中で不利な立場に立たされることになると思うけど…。常任理事国だけがすべてじゃない。)