最接近の小惑星とらえた*2

 6500万年前、巨大な隕石が地球に落下し、その衝撃と蒸発した隕石の埃が核の冬を呼び寒冷化し、一時は地球上を闊歩していた恐竜が滅びたという説がある。(最近、この説は年代的に合わないという話も出ているようだが…)
 でも、ひとたび巨大な隕石が地球に落下したら、その衝撃波と衝突によるエネルギーによって地球上にさまざまな影響が出るのは必至だろう。
 しかも、いつそんなことが起こってもおかしくはない。というか、予測が難しいのではないかと思ったら、暗闇の中を地球に迫ってくる隕石たちを日々、探し、追跡している人たちがいるのだ。
 この人たちのおかげで、枕を高くして寝られるのはうれしい。

 その昔、中国の杞(き)という国の人たちが、空が落ちて来はしないかと心配し、夜も寝られず、仕事も手につかず…という日が続いたらしい。そんなことをしていたら、国は滅びるわな。誰もはたらかないのと同義だ。
 その人たちのそういった心配を「杞憂」と言ったそうな。
 杞の国の人たちの心配も、あながち間違ってはいないのかも知れない。
 ただ、数千万年に一度程度の確率の話らしいから、まぁ、人間のスケールでは心配しなくて良いのかも知れないけど…。