今日の天声人語

1年近くテレビ界をにぎわせた血液型番組のブームがひとまず去った。「最強血液型大実験」「血液型まるごと3時間」。そんな番組をこの春はほとんど見かけない。
 ABO式の血液型で性格を四つに分けてしまう血液型診断は、戦前から繰り返し批判されてきた。科学的根拠がないとか、偏見を助長するなどと退けられても、しばらくすると息を吹き返す。
 「紫式部はきっとA型、徳川家康はO型か」と推理を楽しむ分には害もあまりない。だが今回は、どういうわけかB型が集中的にからかわれた。芸能人や幼稚園児を実験台に、B型のふるまいや対人関係をあげつらうような番組が目についた。
 「血液型で人の優劣を決めつけないで」「信じ込んだ子供が血液型でけんかする」。視聴者の声を受け付ける放送倫理・番組向上機構には昨春から今年2月までに、苦情が200件も寄せられた。娯楽番組のつもりで見て、不快に感じた人が少なくなかったらしい。(後略)
http://www.asahi.com/paper/column20050424.html

 血液型占い、血液型性格診断はもういい加減にして欲しいですね。うんざりです。科学的根拠のないモノによくもあれほど真剣になれたものだ。非科学的きわまりない。そして、周りがそれで迷惑していることが見えないから余計に問題なのだ。自分一人で納得している分にはかまわないが、それを他人にも押しつけるから問題になる。宗教と同じだ。宗教臭さがないから余計に信じ込みやすく、他人に押しつけたくなるから迷惑千万なのだ。
 ちょっと科学的な心があればそんなことがあり得ないことが分かるはずなのにね。
 血液型にはABO式だけでは無く、MN式、Rh式など他にもたくさんある。そして、これは血液を運ぶ赤血球の血液型であり、最近注目されている移植などでは白血球の血液型の合致の方が大切だと言われている。
 なのに、なぜABO式血液型だけが正確を反映すると言えるのか。また、人間を単純に4つの類型に分けることができるわけ?
 こういったことを考えるだけでも十分に無意味であることが分かるはずだ。
 ほんま、もう勘弁。